ほさめの落書き

気の向くままにつらつらと。

晴れ晴れとした失恋について。

とてもとても大好きな先輩の結婚式に参加してきました。何だか書き残しておきたい気分なので新幹線の中で雑多に所感を記していきたいと思います。

 

まったくもって湿っぽい話になったりはしないのですが...

 

出会いは大学入学のその日でした。新歓なる百鬼夜行の中で人混みに流され流され、変わってゆく私を優しく見守ってくれる貴方なんてどこにもおらず、故郷の田園地帯に思いを馳せていた頃の事です。

 

歓迎する気などないかのように硬く組まれた腕に鋭い目つき、足を肩幅に開き己が存在を主張する先輩に出会いました。山のような人とビラに囲まれていた私と目が会った時、黙って手招きをした先輩の元にフラフラと吸い寄せられた事を覚えています。

 

「君はうちのサークルに来なさい。絶対に後悔はさせないから。」

 

と断言され、活動内容もろくに知らないまま入会届けを書いてしまいました。(○○文化会的な学問系のサークルでした。)

 

そこからの先輩との思い出は余りにも多すぎて、書ききれません。ただ一つ強烈だった事は入会2週間の事。見慣れぬ人が部室で寝ており、いぶかしがって先輩に質問をした時の事です。

 

「ああ、私の婚約者だよ。」

 

事も無げ答えられました。先輩がパソコンから目を逸らさずに答えた事は不幸中の幸いで、その時の私の表情はそれはそれは情けないものだった事でしょう。

 

先輩と婚約者の関係は順調そのもので、私のような芋がどうこう思う事すらおごかましくって。何でも話せる先輩後輩の関係のような、同じ分野で奮闘するライバル、戦友のような、居心地の良いぬるま湯の中にどっぷり浸かっている間に4年の日々は過ぎて行きました。

 

4年の間に何人かお付き合いした人はいたけれども、どっかで先輩の背を追っている自分がいて、あまり長続きしない、そんな宙ぶらりんな状況でした。

 

さてさて、回想はこんなもんで終わりにしておいて、話は今に戻ります。

今日はそんな先輩の結婚式でした。1カ月前に結婚式のスピーチを頼まれた私はとても緊張して式に臨みました。

 

式場に現れた先輩の美しさたるや、言葉を失ってぼんやり見てる私に先輩は一言

「信頼してるからね。任せたよ。」と言い残して去って行きました。

 

スピーチの内容は陳腐なものです。先輩に余りにも多くの事を教わった事、自分の人生で一番尊敬している先輩である事を祝福の言葉を織り交ぜつつお話しました。

 

結婚式直前まで、自分が上手く話せるのか、途中で泣き出すのか非常に心配でしたが、そんな事もなく、むしろ話している途中でフッと落ち着ついた、晴れ晴れとした感情になりました。

 

これまでの漠然とした恋心が明確な感謝に変わっていく感覚でした。独りよがりのしみったれた感情である事は重々承知です。本当に感謝しかない。そんな結婚式でした。

 

先輩、本当にありがとうございました。本当に本当にありがとうございました。貴女に会えて私は幸せでした。

 

長々とりとめもない文章を連ねてきましたが、この話はここでお終い。帰りの新幹線の中、そっと「君よどうぞ幸せに。」と格好をつけて眠りに落ちます。